あれは数年前の夏。

 

地元の大型ホームセンターにいくと、店内をクロアゲハがヒラヒラと飛んでいた。

 

どこからか入り込んでしまったのだろう。店の奥へと飛んでいく。

 

このままでは、出られなくて力尽てしまう。

 

クロアゲハに話しかける。

 

「おいで、クロアゲハ。 そっちは出られないよ。

 

安全にお外に出してあげるから、おいで」

 

すると、クロアゲハはヒラヒラと寄ってきた。

 

「私の手に止まって。そのままお外まで歩いていくから」

 

クロアゲハがふわ~っと降りてきて、手に止まる。

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「私を信頼してくれてありがとう。歩くよ」

 

歩き出すと、振動に驚いたのか、またふわ~っと飛び立ってしまった。

 

「ごめんね、驚かせて。じゃあ、私の頭の後ろをついてきて」

 

そこへ買い物客の子供達が「わあ! アゲハだー!!」と乱入。

 

「絶対、捕まっちゃダメ!!」

 

クロアゲハは高く飛び立ち、見失ってしまった。

 

「私をみつけて・・・ ついてきて・・・」と思い描きながら、買い物を続けた。

 

レジを済ませて、ふと後ろをみると、頭上にクロアゲハが!!

 

「ここに止まって・・・」とサッカー台を指差すと、そこにすーっと降りてきて止まった。

 

「手で挟むよ。絶対傷つけないから。信頼して」

 

クロアゲハは暴れることなく、じっとしている。

 

そのまま外の園芸コーナーに連れていき、植物の上に置いた。

 

「西の山にいけば、みかんやゆずの木が野生で生えてる。

 

農薬がついていないから安心だよ。卵を産むならそこがいい。私の家もあっちだよ」

 

クロアゲハは風に乗って、空高く飛んでいった。

 

 

それから、クロアゲハは、私を見つけると飛んできて、私の頭上を1周していくようになった。

 

もちろん、助けたクロアゲハではないの。

 

毎年、夏の間はほぼ毎日、クロアゲハがやってくる。

 

クロアゲハの集合意識が、私を愛しているのです。

 

「私も愛しているよ」

 

もともと子供の頃から蝶が大好きだった。

 

ブラジルの親戚が送ってくれたモルフォ蝶の標本が、青い宝石のようで宝物だった。

 

庭で蝶をみつけると、幼虫でも蛹でも何時間でも観察していた。

 

愛を向けたものと共鳴する、それがアニマルコミュニケーションです。